額装実例集

 傅益瑶(ふえきよう)は江蘇省南京市出身の画家。1980年に日本に留学し、塩出英雄画伯、平山郁夫画伯に師事して、中国伝統の水墨画に日本画の技法を取り入れた独特の画風を確立。現在も特に社寺障壁画、日本の祭りをライフワークとし、精力的に創作活動に取り組んでいます。ちなみにお父さんは、中国画壇の巨匠、傳抱石(ふほうせき)さんです。
　作品本紙の上部に確保された余白が、花瓶から伸びる枝の更なる成長を予感させます。敢えて「描かない」ことで想像の余地を残し、作品に深みを与える表現が見事。墨の濃淡だけで表現する、水墨画だからこそ発達した技法です。
　細長い額縁も意外とバリエーションがあるのですが、こちらの作品は少し細長すぎたようです。特注サイズのより細長い額縁をお作りしました。前述の通り、余白も含めた作品の広がりを邪魔しないよう、天地にも広めのマット幅を確保しています。