意外に難しいのがポスターの額装。このページでは、ポスターのセット方法とポスターに合う額縁を解説します。
ポスターは意外と額装に苦慮する品物です。巻き癖の除去が困難で、折り目や傷が付くと元に戻せません。ポスターを額縁にセットする際の、ポイントを解説いたします。
丸められたポスターには巻き癖が付いていますが、手を加えると状況が悪化することがほとんどです。特にアイロンなどで熱を加える、霧吹きなどで湿気を与えるのはご法度!一部分だけ紙が収縮し、取り返しのつかないたるみや皺が出来てしまいます。
まずはポスターを平置きにして様子を見ましょう。ダンシートの下などに数日置いておけば、巻き癖も概ね改善されるはず。額縁に無事セットできれば、残された巻き癖や歪みも改善されていきます。
額縁の裏板(+厚み調整材)を下に置き、ポスターを乗せます。ポスターが丸まったりしないよう、重しをしてください。額縁の表面カバーを乗せ、表面カバーでポスターを押さえつつ、重しをずらして取り除きます。裏板、ポスター、表面カバーのずれがないように整えて、フレームを被せてください。そのまま手探りで裏板を留めれば完成です。終始額縁を上に向けておくのがコツ。
左の画像では、見易さから表面カバーに保護紙を貼ったままにしてあります。実際の作業は保護紙を剥がして行ってください。
額縁の裏板(+厚み調整材)を下に置き、ポスターを乗せます。ポスターが丸まったりしないよう、重しをしてください。続いて、ポスターにマットを乗せましょう。マットとポスターの位置を合わせて、ポスター上部をテープで留めます。
予めテープをポスターに貼っておくのがコツ。重しを取り除いて、表面カバーを被せましょう。後はマット無しの手順に従います。テープを四方に付けたくなりますが、上部だけにするのがベストです。ポスターは意外と伸び縮みします。伸びた力を逃がせるように、テープの貼り過ぎは避けましょう。
裏打ちとは品物の裏に紙を貼り付けて、皺伸ばしと補強を行うことです。主に書道の作品に行われる裏打ちですが、皺や折り目の付いた作品が段違いに美しくなります。
ポスターも裏打ちを行いたいところですが、洋紙のポスターに裏打ち作業は適さず、和紙のように折れ目を伸ばしてわからなくするといったこともできません。状況次第ではありますが、ポスターは現状維持で額縁にセットするのが基本となります。ポスターの裏打ちについて、詳しくはこちらもご覧ください。
ポスターを飾るとき、まず候補に挙がるのがポスターパネル。ポスターフレームやポスター額とも呼ばれ、安価な既製品が出回っています。価格の安さと言う大きなメリットがある反面、デメリットも目立つ額縁です。
〇 価格が安い
〇 軽い
ポスターパネルはなんと言っても価格の安さが特長です。一般額などに比べて、およそ1/2~1/3程度の価格で済みます。細めのフレーム、かつ構造がシンプルであることから、軽さに優れるのもメリット。
価格的にも重量的にも、手軽に扱える額縁です。
× 表面カバーがアクリルではない
× 見た目が貧弱で見栄えに劣る
ポスターパネルの最大の欠点は表面カバー。表面カバーがPET樹脂、塩ビ樹脂といった素材のため、黄変、たわみ、ポスターの退色が懸念されます。基本的にポスターパネルは長期の額装には向きません。
ちなみに、ポスターパネルの表面カバーのみ交換することはできません。フレーム自体の強度が持ちませんし、別にアクリルを用意すると高価になってしまいます。
ポスターパネルの一覧はこちらからご覧ください。
超特価のアルミフレームからアクリル付きの高級ポスター額まで、豊富に取り揃えております。
一般額は、水彩画などいわゆる絵画に使う額縁ですが、ポスターにも利用可能です。バリエーションの豊富さはポスターパネルの比ではありません。お部屋に彩る額縁ですから、一般額でワンランク上の仕上がりを目指しましょう。
〇 額縁のバリエーションが圧倒的に豊富
〇 表面カバーがアクリル/ガラスになる
〇 マットとの組み合わせが楽しめる(後述)
ポスターパネルはシンプルな形状のものがほとんどですが、一般額はフレームの形状、カラーリングなど非常に多岐にわたります。ポスターのイメージに合わせた、お好みの額縁をお探しください。表面カバーはアクリル、もしくはガラスが付属します。圧倒的にアクリルがおすすめ。
是非アクリル付きの額縁を選択しましょう。
× ポスターパネルに比べると高価
× ポスターパネルに比べると重量がある
一般額はポスターパネルに比べると高価です。価格を重視すると、ポスターパネルには適いません。ポスターパネルと比べるとですが、重量が嵩みます。とはいえ、飾るのに苦慮する重さにはなりませんので、特に気にする必要はありません。
賃貸住宅などで壁面の傷が心配の場合は、Jフックをお使いください。石膏ボードに最適の便利な額吊金具です。
一般額は額装マットとセットで使うのが基本です。ポスターはマット無しでシンプルに飾ってしまいがちですが、マットを組み合わせた額装にすると段違いに品格が上がります。予算、飾るスペースに余裕があるなら、是非マット付きの額装を検討しましょう。
マットを付けるなら、ポスターよりも一回り大きな額縁が必要です。こちらから適正な額縁サイズを検索してみてください。
一般額(デッサン額)の一覧はこちらからご覧ください。
当店は額装技術日本一を自負する額縁専門店です。
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