額装実例集

 古い掛け軸の仕立て直しです。掛け軸を掛け軸に仕立て直すこともありますが、今回は額装に仕上げました。
　掛け軸にするにしろ、額装にするにしろ、一番最初の工程は作品本紙のみを剥がすことです。作品の周囲を囲う布地は、着せ替え可能な衣服のようなもの。年月が経って汚れれば、仕立て直して新しくします。布地から剥がした作品本紙は、必要に応じて染み抜きなどの処理を行うこともあります。
　今回の額装にあたり、作品周囲の布地は無地の紺布としました。濃い目の紺の色合いが、引き締まった額装を演出しています。また、掛け軸に比べると天地の余白を狭くしました。掛け軸は天地に広く布地が取られているので、現代住宅だと飾る場所に困ることがあります。飾る場所に合わせて、デザインもサイズ感も調整が可能ですのでご相談ください。