額装実例集

 約74×132cmのペルシャ絨毯の額装です。単純に言ってしまえば、深さのある立体額の背面に、絨毯を固定して飾りました。
　フレームに深さを支える部材を組み合わせて、内部に20ミリほどの深さを確保しました。額縁内部の四辺に柱が立っていて、表面カバーと裏板を支えているような構造です。画像では分かりにくいですが、深さを支える柱は斜めの傾斜が付いた形状になっており、見た目の奥行き感を強調しています。深さを確保しない額縁で、表面カバーと絨毯を密着させてしまうような構造なら、額縁の構造も単純になり、また後述する絨毯の固定もより簡単になるかもしれません。しかし表面カバーと絨毯が触れてしまっては、せっかくの絨毯の風合いが損なわれてしまいます。ちょっとしたケースのようなイメージで、深さのある額縁に絨毯を飾るのが基本になります。
　絨毯の固定は、縫い付けと無酸両面テープを併用して行いました。絨毯は重量があるので、固定の主となるのは縫い付けです。両面テープで絨毯を支えることは不可能ですが、全ての面を縫い付ける訳には行かないので、両面テープが所々で補助的な役割を果たします。縫い付けのみでの対応など、固定方法についてのご希望がありましたらお伝えください。