額装実例集

 刺繍作品の額装です。刺繍の額装方法としては、非常にオーソドックスなダブルマット付きの一般額で行いました。
　刺繍の額装で、ダブルマットをおすすめするのには理由があります。刺繍は刺繍部分以外、背景の布地が大きく白く残っていることがほとんど。この背景とマットの境目をダブルマットではっきりさせると、額装全体が締まって見栄えが増すのです。
　また刺繍部分に厚みがあることも、ダブルマットを選択する理由のひとつになります。当店のマットは1.5mm厚が中心ですが、この1.5mmの厚さが表面カバーと刺繍の間の空間となります。刺繍部分が大きく盛り上がっていた場合、表面カバーに刺繍が触れてしまうかもしれません。刺繍が表面カバーで潰されてしまっては作品が台無しです。ダブルマットを採用することによって、1.5mm×2、3mmの空間を確保することができるのです。
　ちなみに、2mm厚のマットを標準としている額縁屋さんが多々あります。額縁のタカハシではダブルマットにした時の見栄えを重視して、1.5mm厚のマットを標準としています。2mm厚のマットでダブルマットを作ると、厚ぼったい仕上がりになってしまうと感じるからです。