額装実例集

 レンズ描写性能などクオリティの高さから、多数の愛好家の心を掴んで離さないカメラメーカーのLeica(ライカ)。35mmフィルムの開発や小型カメラの革新など、写真文化そのものを形作ったともいえるブランドです。
　こちらはそんなライカのブランドロゴをあしらったペナント。布地の擦り切れ具合や汚れなど、歴史が感じられる品物です。20ミリ弱ほどの内部深さを確保した、アルミ製のシャープな立体額を利用して飾りました。額装用の無酸両面テープを使い、極力平坦に、皺を伸ばして固定しています。
　印刷技術の向上とインターネット等によるサービスの拡大で、こういったロゴをプリントして個人で楽しむことも簡単になってきました。紙や布地はもちろん、平面・立体問わず、色々なものにプリントができるようになっています。
　こちらのペナントも新しい布地に新たにプリントし、新調してしまうことも可能なのかもしれません。しかし、新しいものに置き換えることができるとしても、このペナントが持つ歴史や物語は再現できません。時間と共に生まれた独特の風合いや、所有者の手によって加えられた細かな変化が、単なる物質ではない独自の物語を語ります。それは、ライカというブランドが長年にわたって築き上げてきた信頼に通じるものなのかもしれません。