額装実例集

 2枚のベース布に作られた刺繍を、重ね合わせて額装しました。表面の地が水色の作品は、格子状の刺繍糸が渡っているだけで、窓の3か所が透けています。透けた窓の外には、裏に重なった刺繍のツリーやろうそくが見えるという構造です。
　刺繍作品は、布地の後ろに補強の紙貼りを施してから額装するのが基本です。こちらの作品の場合、表側の布地に裏貼りをしてしまうと、透けた窓が意味をなさなくなってしまいます。裏貼りの紙に、あらかじめ窓の大きさで穴を開けておき、裏貼りと透けた窓を両立させました。背景布は前面に裏貼りして問題ありませんが、窓の位置にツリーやろうそくがぴったりはまるよう、布地の伸ばし加減などに配慮しています。
　刺繍の作品は千差万別で、非常にバラエティーに富みます。こちらの額装例のように、工夫が必要となる額装も是非ご相談ください。販売部門、工場部門、協力して知恵を絞って、良い額装をご提案いたします。