額装実例集

 黒地の布地に金糸、力のある南無阿弥陀仏が描かれた刺繍作品です。隅丸の和額に、ダブルマットを組み合わせて額装しました。手ぬぐいサイズの規格の額縁が、非常にバランスよく使えています。
　金糸の刺繍部分は、かなり立体的になっていました。刺繍糸が表面カバーに触れることのないよう、ダブルマットの下に厚み調整材を噛ませて、深さの余裕を確保しています。盛り上がった金糸の立体感を損なう訳にはいきません。
　灰汁止めのフィルム貼りをした裏板に、刺繍布地の貼り込みを行いました。こういった作品の場合、刺繍糸が直しようのない皺を作っていることが多いのですが、こちらの作品はベースの布地に皺を残さずに貼り込みが出来ています。
　当社の誇る技術で皺やたるみを正すことができますが、布地を物理的に引っ張る刺繍糸をカットすることはできません。作品を最大限に尊重しつつ、作品のそれぞれに合わせた、ベストな額装方法をご提案いたします。