額装実例集

 日本建築学会文化賞の賞状とトロフィーの額装です。トロフィーはさしがね(直角定規)を模した特徴的な品物。金色のさしがねを幾重にもずらして重ねた、さすがは建築学会と言えるような逸品です。
　非常に厳格に製作されたことが見て取れるトロフィーは、がっつり金属製で重量が2kgほどもあります。背面の板をくり貫いてトロフィーをはめこみ、前面からアクリルカバーをあてて押さえました。針金などで縛ることも考えましたが、縛った針金が目に触れてしまったり、重量に耐えられない可能性もあります。階段状の段々になったさしがねを埋め込む、なかなかテクニカルな作業となりましたが、すっきりとシンプルな仕上がりが実現できています。
　賞状は額装マットに固定した上で、背面の布地に貼り付けました。立体感のあるトロフィーと、紙の賞状を同じ額縁に飾るので、賞状を少しばかり浮き上がらせて飾っています。
　メダルや楯といったメジャーなものから、賞にちなんだ変わったものまで、賞状とともに授与される副賞には様々な物があります。こちらのさしがねのトロフィーの額装も初めての経験となりました。賞状とセットでいただく品物は、一緒に飾りたいと思うのが自然です。変わった品物でも、知恵を絞ってご提案いたしますので、お気軽にご相談ください。