額装実例集

 まくり(表装されずに描かれたままの作品)の状態の作品をお預かりし、裏打ち作業等を経て、隅丸の和額に額装しました。
　日本画の題材として動物はポピュラーですが、その中でも猫は人気が高いようです。戦前に活躍した日本画家、竹内栖鳳の「班猫」は特に有名。日本画で表現された猫は、その孤高な美しさがより際立つように思えます。
　紙や絹本に描かれた日本画は、掛け軸にするか、額縁にするかが主な選択肢になります。どちらにも長所があるので、一概に優劣を決めることはできませんが、現代住宅だと掛け軸を飾るスペースを見つけにくいのが実情です。作品のサイズなどにもよりますが、額縁に飾ることが多くなると思います。
　こちらの額装例では、日本画の額縁としてオーソドックスな隅丸の和額を採用しています。角を削って丸められた隅丸額だと、和風の雰囲気が強調されます。控えめな緞子柄の布地と組み合わさって、上品で飽きの来ない仕上がりになっています。
　お好みによっては、洋風寄りの額縁を選んでも良いでしょう。いずれにしても、飾らずにしまい込んであっては宝の持ち腐れです。専門のスタッフがご相談を承りますので、お気軽にお問い合わせください。