額装実例集

 20×65cm程度の掛け軸を、内部に深さを確保した和額に納めました。木材を四角に組み上げてから、削り・塗装を施して作る本格匠和額です。明るい木地色のサクラ色の塗装で仕上げました。
　掛け軸をそのまま額縁に入れる場合、掛け軸に付属する紐を引っ掛けて飾ることが多いです。額縁内部の天井部分に、紐を掛けるためのフックを取り付け、掛け軸をぶら下げて飾ります。
　こちらの額装例では、掛け軸の背面全体を張り込んで固定しています。掛け軸最上部の八双(表木)と、掛け軸下部の軸棒を避けて、掛け軸の裏側に隠れるように土台のパネルを配置しました。ぶら下げる方法に比べると、背面の土台や張り込みの工賃が掛かりますが、全体がピシッと美しく伸びることが特徴です。
　ぶら下げて見せるのも自然に見える良さがありますので、一概にどちらが良いとは言えませんが、お好みに応じてご相談ください。