額装実例集

 ゴブラン織りは「ジャン・ゴブラン」の名を冠した、つづれ織りで作られた織物のこと。実用的な使い方よりも、もともと壁面の装飾品として発展してきた歴史があります。何百種類もの糸の色を、正確に配置して絵柄を浮かび上がらせます。拡大して見ると、コンピュータでいうところのドット絵に近い印象。それぞれの糸の点が集合して、壮大な風景を描いている様はまさに圧巻です。
　もともとゴブラン織りは単体で装飾品として使われてきたので、日焼けなどに対する耐久性が高い品物です。こちらの額装でも、表面カバーを付けずに剥き出しで飾りました。表面カバーがないことで、日焼け、埃や汚れが気になりますが、ゴブラン織り程の耐久性があれば大きな問題にはなりません。それよりも織物の質感を直接楽しめるのが、大きなメリットになります。