額装実例集

 標準的な大きさのスカーフ。1911年に創立したイタリアのファッションブランド、トラサルディの品物です。16個のスクエアが並んだ絵柄。歪みやすい薄手のスカーフなので、スクエアを正確に再現するのは骨が折れました。ミクロな歪みはどうにもなりませんが、かなり正確な再現が出来たと思います。
　スカーフの中央部分に、糸攣りによる生地の乱れがあります。スカーフの絵柄を形作るのは細い糸の1本1本。何らかの原因でこの糸を引っ張ってしまうと、その1本分だけ絵柄がずれてしまいます。引っ張った糸を押し戻すことは出来ないので、このように生地が乱れてしまうと基本的に直せません。現状維持のまま額装することになります。