第2回目のリスナーさんからのご依頼品は「貴石画」です。この貴石画はリスナーさんのお父様からの贈り物で大切にされていたお品物。
入籍当時にお父様から頂いたのがこの貴石画。リスナーさんは入籍して今年で40年だそう。絵柄がおしどりということで、いつまでも夫婦仲良く、家族仲良く過ごしてほしいとのお父様の思いが込められています。それではお父様のおもいを乗せて、さっそく額装していきましょう。
貴石画とは、山梨県で昔から作られていた宝石を画材とするアートです。
山梨が宝石産業の盛んな地域であるため、貴石画アートが発達したそうです。使われている宝石は小さなものや形の悪いものが多いものの、宝石の持つ美しさを存分に味わうことができるのが魅力です。大きめの石をつかった立体感のある絵も多く、まるで3Dアートのような独特の味わいがあります。
この額装のポイントは2つ。1つ目は、作品が立体的に盛り上がっており、奥行きを作らないと額装できないこと。石を組み合わせて作り上げた作品なので、凹凸があります。石と表面カバーが接触しないようにしなければいけないため、普通の額縁では納めることができません。
そこで今回は深みのあるフレームを選び、自社工場にて製作しました。最近は立体的な作品をご依頼されることが非常に増えているのですが、自社工場で作っているためお客様のご要望に柔軟にお応えすることができます。
額装のポイント2つ目は、マット部分に布を貼ったことです。フレームサイズを貴石画より一回り大きな額縁サイズにし、周りを布マットで加工しています。一回り大きくすることで、作品自体に奥行きや広がりがでます。
何と言っても、布マットは高級感がアップします。今回は石の色合いを活かすため、落ち着いた紺色を選びました。
お父様からの声が聞こえてきそうな、素敵な額装になりました。この「貴石画」は、これからもずっと傍で見守っていてくれそうです。ご結婚40周年おめでとうございます。