マットは額装に欠かせない重要なパーツ。マットは作品と額縁の間に位置し、余白を埋めることで体裁を整え、額装の品格と保存性を高めます。
額縁は、マットとセットで使うのが基本です。
額縁には豊富な規格サイズがありますが、全てのサイズに適合することはできません。(例:新聞の切り抜きなど。)
額装マットで寸法の不一致を調整しましょう。
マットを組み合わせることで規格サイズの額縁を違和感無くお使いいただけます。
額装マットが加わることで仕上がりに奥行きと広がりが生まれます。ホテルや喫茶店に飾られている額縁を思い出してください。ほとんどが「額縁+マット」の形になっているはず。額縁はマットと組み合わせるのが基本なのです。
マット無しの額装は窮屈で見栄えのないものとなるため、あまり一般的な方法ではありません。
当店では、70色以上のマットをご用意しております。お好みの額縁、お好みのマットを組み合わせて、品物が映える衣装に仕上げましょう。
マット色のバリエーションに加えて、ダブルマットや面金加工などマットを彩るオプション加工も可能です。
窓抜きしたマットを品物に被せることで、品物の一部分だけを見せることができます。マットの下に品物が隠せばよいので、飾る品物をカットする必要はありません。
マットカッターの正確なカットで、ピンポイントでトリミングすることが可能です。さらには円形やデザインカットで新たな表現の可能性も広がります。
額装マットが入ることで、作品と表面カバーの間に空間が生まれます。この数ミリの空間が、保存状態を高める大きなポイント。
例えば額縁内部に結露が発生した場合、作品がカバーに付いた水滴を吸収する羽目になります。
絵の具によっては表面カバーと癒着する恐れも!良質なパルプを主原料としているマットは、密着を防いで湿気も吸収し、額縁内部の環境を整えます。
窓(穴)を開けたマットを、飾る品物に被せて顔を出すようにして額縁にセットします。窓の寸法は自由に決められるので、以下の4パターンを参考に適正な窓抜き寸法をご指定ください。
[窓抜き寸法]=[見える部分の寸法]になります。
マットを「窓抜き無し」とし、マットの上に品物を乗せて飾ることも可能です。
・品物と表面カバーが密着して保存性に劣る
・額装に奥行きが生まれない
といったデメリットがありますが、飾る品物の周囲を隠さず全て見せることができます。表面カバーで押し付けるだけでは固定が弱いので、両面テープ等を使って固定を補助してください。
窮屈な仕上がりにならないよう、マット幅は40~80ミリを目指します。片側で40~80ミリなので、必要な額縁サイズ窓抜寸法よりも80~160ミリ大きいことになります。仕上がり全体の大きさに合わせて、徐々にマット幅も広めにとると良いでしょう。
こちらの「額縁の適正サイズ検索」で、仕上がりのバランスをご確認ください。
一般額のサイズ展開はとても豊富ですが、上下左右のマット幅がぴったり揃うことは稀。
基本は均等なマット幅を目指しますが、10~15ミリほどのずれは許容しつつ、額縁サイズを選択しましょう。
どうしても均等なマット幅にこだわるなら、こちらから特注サイズの額縁製作も可能です。
長手方向のマット幅が広くなると、バランスが良く安定した仕上がりになります。長手のマット幅が広い場合は好ましいサイズだと捉えましょう。逆に短手方向のマット幅が広い場合、寸詰まりに見えるので注意が必要になります。
特に細長い額縁の場合は、長手のマット幅を広く確保するのがコツです。
窓抜は中央に行うのが普通ですが、位置の調整も無料で承ります。通常通りマットをご注文の上、清算ページの要望欄で位置をご指定ください。彫刻プレートを貼りたい場合などに有効です。
こちらの額装例はメインの窓抜きを上にずらし、下部にも小さな窓抜きを行いました。こういった複数窓抜き加工も承っております。
額縁のタカハシは全国でも有数の豊富なマットを在庫しております。お手元の品物とフレームのカラーコーディネートをお楽しみください。
カラーが豊富なスタンダードマット。
マットの王道は白系で、中でもクリーム色が大定番。白のマットは面白みが無いと思うかもしれませんが、マットは作品の引き立て役、やはり白系がおすすめです。とはいえ額装に決まりはありません。お好みの色でもOK!「派手な色を使いたいけど大丈夫かな?」というときは、後述するダブルマットの下段に使うのもお勧めです。
特徴的なカラーや、特厚マットを含む上マット。
カット面のエッジに色が入ったマット、きらきらと光沢のあるマットなどが選択可能です。個性的なマットであなただけの額装をお楽しみください。
3ミリ厚の特厚マットは重厚な仕上がりになります。小さめの作品には重苦しくなってしまうため、大き目の作品や濃密な作品におすすめ。表面カバーと作品の間を広くとりたい場合にも有効です。
スエード系は際立つ高級感で大人気!麻布系は洋風の上品な仕上がりが期待できます。紙どんす系は和風の作品の引き立て役。石材のようなムラサメ系は、エッジの黒も特徴です。
作品よりもマットに目が行ってしまうと本末転倒なので、マットの存在感に負けない、力強い作品におすすめ。絵画以外の、賞状やメダルの額装にもよく合います。
一般的なマットの大きさは「785×1088」です。
それ以上の大きさのマットはこちらからお選びください。1080×1590を最大とする、大サイズマットとなります。大サイズマットは白系の色でご用意しておりますが、900×1200以内なら布マットの一部も候補になります。
1080×1590を超えると、紙マットでは対応ができません。ベニヤ布貼り特性マットのご用意が可能です。
マットには四角の斜め切りカット(標準四角窓)をするのが普通ですが、
お客様のご要望に従い様々な加工を施すことが可能です。
四角形の窓を、マットの真ん中に開けます。
もっとも一般的なマットの使い方。カット面は45度の斜めにカットされます。
窓抜き位置を中心からずらすことも可能です。通常通りマットを注文した後、カート画面の要望欄にて、窓抜位置をご指示ください。金額の加算なく窓抜き位置を変更いたします。
窓抜きをしないマットをご用意いたします。マットの上に品物を乗せて額装してください。品物の端まで見せる必要がある場合に適しています。
デメリットとして、上乗せ額装の場合、品物と表面カバーが密着する、額装に奥行が出ないといった点があります。基本的には窓抜きして額装しましょう。標準四角窓と窓抜き無しの価格は変わりません。
マットを2枚重ねて使います。
基本は上段マットを白・グレー系などの落ち着いた色で、下段を赤・青・グリーンなどの濃い目の色にすること。挿し色が加わるとともに、額装の奥行きも2倍になります。刺繍などの額装では、ガラスと作品の間に余裕が生まれ、作品の風合いが損なわれずに額装できます。
[下段マットの色見え幅]の標準は約1.8ミリです。見え幅の変更は、清算ページの要望欄にご記入ください。
通常、マットの窓抜き部分は斜め45度にカットし、45度のカット面を見せ、奥行きとメリハリを強調します。面金加工とは、カット面に金・銀などの装飾すること。取り付けられた面金で奥行きと豪華さがプラスされ、額装を華やかにします。
面金は全6種類でご用意しております。定番はPDゴールドですが、お好みでご選択ください。面金は四角の窓抜きのみ取り付け可能です。
面金加工は、マット外寸(≒額縁内寸法)の大きさに制限があります。
「長手が901ミリ以上、もしくは長手短手の合計が1351ミリ以上」だと製作できません。
マットの外側は四角形に、窓抜きは円や楕円にします。卵型などは難しく、通常対応できるのは円と楕円形です。円状に描かれた作品に適したマッティングが可能です。円形の窓抜きを行う場合、角部分のマットが広く見えるため、額縁の大きさを小さめにするのがポイントです。
別途お見積りでの対応になりますが、円形額縁用に円い外寸法のマットもご用意できます。
窓抜きの周囲に溝を付けて立体感を出します。溝が一本あるだけで、額装の印象はガラリと変わります。
ダブルマットほどのコントラストは出ませんが、ダブルマットよりも安価に額装を彩ることができます。溝加工マットとダブルマットを組み合わせるなど、特殊加工のマットもお見積りいたします。お問い合わせください。
1枚のマットに複数の窓抜きをすることも可能です。スペースさえあれば、窓抜き数に制限はありません。窓抜きの大きさやレイアウトはお客様の自由。大きさの違う窓の組み合わせや、位置ずらしも自在です。複数窓抜きのマットはこちらからお求めください。
ネット上では「四角窓の複数窓抜き」のみ注文可能です。丸窓の複数窓抜きなどは、お見積もりで対応いたします。
和風の作品に良く見られる、扇面に合わせた窓抜です。扇面はカーブの具合がまちまちで、加工に難儀します。別途お見積りをいたしますのでご相談ください。
文章などでカーブの具合などをお聞きするのは難しいので、基本的には実際の作品に合わせて、窓抜きを調整しつつご用意することになります。
個性的なデザインマットをお作りします。
デザインカットの種類は紹介しきれないほどありますが、ネットでのご案内が難しく、一部の紹介となっています。ご提案いたしますので、お気軽にご相談ください。額装のイメージを伝えてお任せいただいても結構です。
マットの裏面にテープ貼りして固定するのが基本です。マット裏面から品物を合わせて位置を決めたら、上部2箇所をテープで留めてください。固定が心許ない気がしますが、紙は伸び縮みします。収縮の逃げ道を残すため、テープの貼り過ぎはNGです。
テープが貼れない場合は、四隅のポケットで固定します。ずれやすくなってしまいますが、お品物に粘着物が付きません。