ブルガリの長~いスカーフです。向こうが透けて見えるほど、非常に薄手の繊細な品物でした。そのままではたるんでしまいますので、湿式裏打ちを行って補強してから額装しました。
裏打ちには乾式裏打ちと湿式裏打ちがあります。乾式裏打ちは熱で溶ける糊の付いたシートを使う方法で、湿式裏打ちは昔ながらの表具糊で貼る方法です。どちらも一長一短がありますが、乾式裏打ちはやり直しが出来ないため、布地が薄く動きの激しいこちらの品物には適しません。まさに職人の手による作業で、布地を紙張りして補強しました。
スカーフに限りませんが、額装するには飾る品物の下ごしらえが肝心です。いくら額縁が立派でも、中身が皺だらけでは意味がありません。当店は日本一の額縁屋、兼額装屋として、日々技術の向上に努めております。