青森ねぶた祭りは言わずもがな、山車に豪快な絵を乗せて町中を練り歩く祭り。役目を終えたねぶたを、紙の部分だけ外して額縁に入れました。
ねぶたの紙は障子紙に近いと思われる和紙ですが、紙に光を通して見せるため、蝋を塗って光が通るように仕上げてあるようです。
ただの障子紙なら裏打ち~張り込みも簡単ですが、この蝋がネックとなり単純に裏打ちが行えません。
裏打ちは、水を打って紙に水を吸わせます。水を吸った紙は伸びるので、この伸縮を利用して張り込み、しわ伸ばしを行うのです。しかしこちらの作品の場合、蝋が塗り込まれた部分は水を吸わないため紙が不均等に伸びてしまいます。表具師の苦心の末、なんとかビシッと張り込むことが出来ました。
※参考価格は額縁1枚分の価格になります。