大きな書道作品をマット付きの額縁に飾りました。書道作品が実際に見えている部分(マット窓抜寸法)は660×660ミリ、額縁サイズ(額縁内寸法)は784×784です。標準的なマットの最大サイズである785×1088以内にすることで、マットの選択肢が格段に多くなります。カラフルなフレームに合わせて、マット色も自由に選ぶことができました。
書道作品に裏打ち作業は欠かせませんが、こちらの作品は太く書かれた墨に穴が開いている箇所がありました。こういった穴をどう処理するかも、表具師の腕の見せ所です。当て紙をして塞ぐ、縮んで丸まった紙を伸ばして塞ぐ、大まかに言うと二つの方法があります。
こちらの作品の場合は、縮んで丸まった紙を伸ばす形を採りました。書道作品に穴が開いているように見えても、破れた紙がなくなってしまっていることはあまりありません。筆の動きに引きずられて、くしゃっと縮こまった状態になっていることがほとんどです。裏打ちの過程で縮こまった紙を丁寧に伸ばせば穴はほぼ塞がります。作品の状態に合わせてベストな作業を行いますので、お気軽にご相談ください。