鷹の文化刺繍を額装しました。大きさが55cm×70cm位とかなりの大作で、糸の使い方もふっくらとしてボリュームがあって迫力満点!四隅が直角で仕上がった丈夫な板に、たるみのない状態で張り込まれた作品をお持ち頂いたので、そのまま額装できました。
文化刺繍は日本の伝統的手工芸の一つで100年近い歴史があります。一本の糸を専用の器具を使って布に刺していくのですが、面を塗りつぶすように刺していったり、糸を輪郭の線として使ったりと、刺繍が仕上がっていく過程は絵を描いていく様子に似ているように思われます。洋風モチーフの文化刺繍などは、パネルに張ってからキャンバスと同じように油絵額縁(キャンバス額)と合わせるのも素敵です。
こちらの作品は、マットをとらずに比較的コンパクトな仕上がりですが、細いマット材(LT材)を入れ、ふっくらした表面を潰さないように額装しました。絵の中の余白がバランスよくしあがっており、
特徴ある渋金の9379ゴールドのフレームがわき役として作品の堂々とした迫力を支えています。刺繍も額縁も落ち着いた輝きがあり、和の雰囲気に合った渋めの仕上がりになりました。
文化刺繍は仕上がった状態でも引っ張れば糸が抜けやすい特徴があり、うっかり何かに引っかけると連続して糸が外れてしまいます。枠から外してしまうと扱い方、飾り方に困ってしまう方もいるでしょう。折角の作品を眠らせておくのはもったいない!制作時の木枠から外れていても、新しいパネルなどに張り込めば安心して飾ることができますので、是非ご相談ください。