140cmほどの、ほぼ正方形の書道作品の額装です。裏打ちした作品を厚さ20ミリ程のパネルに張り込み、周囲に余白を取ってレイアウトしました。作品が前に浮き上がった形となる、いわゆる浮かし額装と呼ばれる額装方法です。
書道作品は、695×1365の全紙サイズを基本として書かれることがほとんどです。695×1365の紙でも相当に大きいので、細長く半分にしたり(書道半切サイズ・348×1365)、書道半切サイズを更に1/3にしたり(半切1/3サイズ)と、使い勝手の良い大きさに切り分けて使います。
こちらの作品は、695×1365の全紙サイズを、2枚繋げたくらいの大きさです。全紙を超える大きさの紙は、そもそも手に入れること自体が難しくなってきますが、いざ作品に仕上がった後はその飾り方に苦慮します。
書道作品には裏打ち作業が不可欠ですが、裏打ち作業には作品に裏貼りする紙が必要です。前述の通り、全紙を越える大きさの紙は一般的ではないので、裏貼り用の紙を用意するのも難儀します。何とか1枚物の紙を用意するか、繋ぎ合わせで対応するにしても、作品を大きく広げる作業スペースの問題など、懸念されることは尽きません。
こちらの額装例くらいの大きさなら対応は可能ですが、書のデモンストレーションで書かれたような数メートルにも及ぶ作品の場合、どうしても裏打ち作業ができない場合があります。残念ながら額縁のご提案ができない場合もありますが、一度ご相談いただければ幸いです。