凹凸のある石碑に和紙を密着させ、上から墨を打って凹凸を写し取るのが拓本です。写し取る、つまりはコピーであるのですが、手作業で行う作業には当然出来不出来があります。また複写とはいっても、原本となる石碑のダメージも0ではなく、無尽蔵に取れる訳でもありません。石の息遣いが感じられるような拓本は、芸術的な価値も高い品物です。
製作の過程を考えると分かるように、拓本には必ず皺や凹凸が見られます。こちらの額装例では、
額装前に裏打ちを行い、拓本をしっかり伸ばしてから額縁に入れました。石の質感が伝わる、紙の凹凸はなくなってしまいますが、見栄えが向上することは間違いありません。裏打ちの要否はお客様次第ですが、基本的には裏打ちしての額装がお奨めです。