つまみ細工と櫛、継ぎ紙を配した額装です。つまみ細工と櫛はもちろんですが、継ぎ紙もお客様にご用意いただいた物です。
継ぎ紙はメインの一つですが、つまみ細工と櫛を置く背景も兼ねています。継ぎ紙はマット紙に張り込んでいるので、歪みもなく土台としての役割もしっかりと果たします。つまみ細工は付属の針金を背景に通して、櫛はテグスで縛って固定しました。
額縁は「アートボックス35」の特注サイズを使用。木目を活かしたシンプルなフレームで、中身の華やかさを引き立てています。当初、額縁内部の側面にも継ぎ紙を張り込むことを検討しました。結局側面の張り込みはせず、額縁にもともと付属する深さを支えるパーツをそのままで使用しています。深さを支えるパーツは、外側の額縁と同色なので特に違和感はありません。
背景と側面に継ぎ紙を貼ろうとすると、背景と側面の角で柄がずれてしまいます。ずれが出ないよう柄を合わせて張りこむのはなかなか難儀なので、柄物の繋ぎ合わせは避けるのが無難。継ぎ紙のように同じ物が手に入らない品物だと、柄を合わせて張り込むのはほぼ不可能です。
「毛筆筆耕専門
ゆかり筆耕」様からのご依頼でした。筆耕を生業とするプロの視点から書かれたブログ等、興味深い記事が満載です。