ルネ・マグリットのポストカード「レディ・メイドの花束」を額装しました。
ボッティチェリの名画「春」の一部が、スポッとマグリットの世界にはまり込んでいるのがなんとも面白い絵です。画題には、既存の作品や物をそれと分かるように引用しながら新しい表現を試みる美術の手法、「レディメイド」が入っています。ボッティチェリの描いた春の女神が花束だとすると、後姿の男性はその花束を隠し持っていることになり…、連想ゲームのような作品です。レディメイドの贈り物を背中に隠し持っている山高帽の男性の心情を思うと、なにかに迷いがあるような、ちょっと切ない絵のような気もしてきます。
額装に使ったのは、インチサイズの
一般額「8232」で、中でもこの焦がしたような色合いの根来色はアンティーク味が抜群です。
マットは、マグリットの不思議な世界をひっそり伝えるようなマットデザインを目指してみました。森の風景に合わせ、グレーの木肌模様の定番外のスポットマットを利用し、コーナーカットをナナメ45度の断面を見せずに入れてあります。