地元の著名な方からいただいた書簡。家宝として永久保管したいということで、保存額装技術を駆使して額縁に飾りました。
時代を経たお手紙ですので、裏打ちの前に「洗い」を行いました。古い紙は埃やカビの胞子などをため込んでいて、裏打ち後や額装後に汚れ等が浮き出てくる場合があります。後述の保存額装に加え、品物自体の状態を整えることも大切です。封筒については片側をカットして開き、表書きと裏書きをどちらも見せることを考えましたが、本紙の劣化が激しく、ハンコの滲みなども予想されたため、極力手を加えずに額縁にセットしています。
既製の隅丸和額を利用しつつ、保存額装仕様に改めました。
「UVカットアクリル、ガスQ、バリアシート、PLボード」を使用しています。各部材の働きはこちらをご覧ください。最近は紙の品質も向上し、昔ほど黄ばまない、ぼろぼろにもなりにくい紙が増えています。保存額装の効果が際立つのは、まさにこういった古いお品物。取り返しがつかなくなる前に是非ご相談ください。