規格サイズの
レイヤーボックスフレームを使った面白い額装方法です。切り絵を紙に貼り付けた「絵」として飾るのではなく、オブジェのように額の中で浮かせてセットしました。前後二層に分かれたガラス押さえ(内側の側面で表面材をささえる部分)があることにより、このような額装方法が叶います。
アクリルやフィルムなどに作品を挟み込んだ上で中間にセットし、浮いたように見せることができます。黒い紙のみを使ったシンプルな切り絵を、挟み込んで隅々まで見せる事ができるため、切り絵の技術をじっくりと眺める事が出来るでしょう。
切り紙のクッキリとした輪郭と共に、背景のスエードマットに落ちた影も作品の一部として見ることができるので、魚が浮き上がるような効果が出ます。側面が切り立ったボックス型のシンプルな額なので、ちょうど水槽を覗き込むような感覚になるかもしれません。
アクセントになっているのがマットの表面に彫られたV溝です。マットをくり抜かずに背景として後ろにセットする方法に一工夫加えました。細い線がマットの表面にあることによって、マットの奥行きが分かりやすくなります。額装するとちょうどマットの窓サイズがこのくらいになるので、中抜きマットを使った額装を連想するかもしれません。額装された絵から魚たちが泳ぎ出てくるような表現ともとれます。