べっ甲で作られた簪や櫛の額装です。飾りの大きい簪などを飾るため、およそ95mm程度の高さがあるボックスを組み合わせた額縁になりました。繊細で壊れやすいべっ甲ですが、額装することで安心して鑑賞することができます。
こちらの髪飾りの中でも一番大きい品には垂れた花のような飾りがついています。揺れること前提での飾りのため、今回この垂れた飾り部分の固定はしていません。壁に飾れば揺れることはありませんが、簪の飾り本来の魅力はそのままに額装できました。
使用した「本格匠和額 N-20」は塗りなどに時間の要する本格的な和額です、中にお入れした簪に馴染んで、自然な雰囲気に仕上がっています。
簪などのように大きな飾りのついた品物などは厚みがあるため、通常の額では額装ができません。品物それぞれの厚みに合わせ、深さのある立体額を製作いたします。また、品物の固定方法にも工夫が必要です。こちらの額装例では、アクリル製の受け金具を製作しています。他の方法としては紐で縛ることなどが考えられますが、やはり飾る品物の材質や形状、重量等によって選択肢が変わります。壊れ物で繊細なべっ甲をお預かりすることは難しいのですが、一度ご相談ください。