シルク絨毯の額装です。いわゆるペルシャ絨毯やトルコ絨毯と同種の物だと思われますが、絵画的な表現が抜きん出た一品。メインを占める狩猟風景は各々の異なった狩猟スタイルが描かれ、周囲を彩る獣と植物の精緻な表現も圧巻です。シルク糸の集合でこのイメージが作られるなど、想像することすら困難です。一体どういった手順で製作がなされるのでしょうか。
絨毯の天地にはヒゲが付いていました。ヒゲを出すと絨毯らしさが強調されますが、こちらの額装例ではヒゲをマットの下にして隠す形を採りました。マット(額縁と絨毯の間にある余白部分)はベニヤに穴を開けて布貼りした特製マットです。黒っぽい麻布を張り込んで、絨毯のアンティークな雰囲気に合わせています。
こちらの絨毯はおよそ3kg程度の重量がありました。額縁と合わせた合計の重さは18kg程度でしょうか。絨毯自体の重量を支えるため、額縁の耐久性も重要です。簡易的な細身のフレームは採用できないので、完成した額縁はそれなりに重量があります。壁面の補強が必要なほどの重量にはなりませんが、ワイヤーでの2点吊りで飾るのが良いでしょう。
詳しくはこちらの「大きな額縁を飾る」をご覧ください。