べっ甲で作られた髪飾りの和小物をまとめて飾りました。べっ甲の美しさや貴重さは言わずもがな、繊細で破損の危険も付きまとう品物ですので、額縁に入れるのは自然な流れです。落下の可能性を極力排除したいので、取り外すことは考えずにしっかり固定しました。いつかを見越して取り出しやすく飾るのは、なかなか実現が難しいかもしれません。
木材を四角形に組み上げ、削り出して形を整えてから、艶やかな黒タメ塗りを施した本格和額です。べっ甲の厚みを納めるために、80mmもの高さのある額縁をお作りしました。ここまで深さが必要な場合、
フレームの後ろにボックスを飛び出させた構造とするのが普通です。ボックスと組み合わせる構造なら、フレームのバリエーションも豊富に選べます。
こちらの額装例のように、フレームの形状からフルオーダーでお作りする場合、フレームの種類や色合いはかなり限られます。お値段も当然高くなりますが、側面や後ろから見たときに、出っ張りのないすっきりしたシルエットになるのがメリットです。