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一勇斎国芳 大判三枚続 刊年:安政三年五月(1856)   版元:広小路林庄板 絵師紹介

 信玄めがけて只一騎突き進む謙信、主君の危険を察知した原大隈守が謙信のすぐ後ろに迫り、少し離れて、奮戦する山本勘助、武田信繁が描かれている。信玄、謙信両雄の他に書き込みのある武将名はこの三名だけである。勘助は啄木鳥作戦が見破られたことに責任を感じ、また信繁は兄 に迫る危機に形勢逆転の望みをかけて奮戦、両名とも壮烈な最期を遂げる。一騎打ちは原大隈守の謙信を狙った槍がはずれ、馬の尻をしたたか叩いたことにより信玄は難を逃れることになる。この合戦における立役者を描き込むことは絵の販売戦略上、有益であったろうと思われる。

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