《クリックで拡大》 役者絵 信 州 川 中 島 合 戦 Next次を見る

豊原国周(一鴛斎) 大判三枚続 刊年:文久3年(1863) 版元:井筒屋 絵師紹介

享保六年 1721年初演  『本朝二十四考』

 江戸時代の川中島合戦ブームでは、歌舞伎や浄瑠璃なども演じられ大変な人気となった。そのことは、このような役者絵が発行されたことからも推測できる。なぜなら売れない錦絵は作られないはずだから。ともあれ、劇中の山本勘助はその伝承史実から離れ縦横無尽の活躍をし、かえってその実在を疑われることとなったのである。
 信玄の子勝頼と謙信の子衛門姫との恋は、信州の領主村上義清の横恋慕のため親たちに知られ、両家不和の原因となる。これを間に入って収めようというのが山本勘助の役どころ。最終的には勘助の策によって両家は和解し、勝頼、衛門姫は結ばれる。有名なのは、三段目口「輝虎配膳」。勘助をおびき寄せようとする上杉方の計略に立腹した老母が、配膳を足蹴りにする。それを怒った輝虎は老母を斬ろうとするが、勘助の女房お勝の嘆願によって収まるという筋。

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